”D"評価を受けない看護課題レポート PR

楽ちんレポート④レポートで使える「行動経済学の5つの視点」

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「レポートを楽に、しかも深く書く」というテーマに、行動経済学は非常に相性がいいです。特に重要なのは、

行動経済学を「レポートのネタ」として使うのではなく、「なぜ人や組織がそう行動するのかを分析する道具」として使う

ことです。


1.サードレベルのレポートと行動経済学は相性がいい

サードレベルの課題は、

「〇〇について自部署の現状を分析し、課題を明確にし、具体的対策を述べなさい」

でした。この「現状分析」で、多くの人が、

「スタッフの意識が低い」
「知識が不足している」
「忙しいからできない」

で止まってしまいます。ところが行動経済学を知っていると、

「なぜ、正しいと分かっているのに、人は行動しないのか?」

という視点が持てます。これがレポートを一段深くします。


2.例えば「身体拘束最小化」

例えば、

「身体拘束を減らす必要性はスタッフも理解している。しかし、実際には拘束が続いている」

という状況があったとします。普通なら、

課題:スタッフの知識不足
対策:研修を行う

となりがちです。でも行動経済学の視点を入れると、

「知識があるのに、なぜ行動が変わらないのか?」

と考えられます。例えば、

損失回避

「拘束を外して転倒したらどうしよう」という起こるかもしれない損失を強く恐れる。すると、

「拘束を外すメリット」

より、

「外して事故が起きるかもしれない恐怖」

が行動を支配します。すると課題は、

「身体拘束に関する知識不足」

ではなく、

「身体拘束を解除することによるリスクへの不安が、代替策を選択する行動を阻害している」

という分析に変わります。対策も、

研修をする

だけではなく、

「拘束解除後の観察方法を標準化する」
「代替策を選択するためのフローを作る」
「解除後の成功事例を共有する」

などに変わってきます。


3.「看護補助者とのタスクシフト」でも使える

これも非常に面白いテーマです。例えば、

「看護師は業務を看護補助者に移管した方がよいと理解しているのに、なかなか進まない」

とします。普通なら、

「看護師の意識改革が必要」

となります。しかし行動経済学では、

現状維持バイアス

を見ることができます。人間は、

「今までこうやってきたから、これからもこの方法でいい」

となりやすい。つまり、

「看護師がやった方が早い」

「教えるより自分でやった方が楽」

という行動が起こります。すると、

タスクシフトを阻害しているのは「意識」だけではなく、現状維持の力かもしれない

と考えられます。これは管理者として非常に面白い視点です。


4.「中堅看護師育成」なら、さらに使える

例えば、

「中堅看護師に主体的に行動してほしい」

という課題。管理者は、

「もっと主体性を持ってほしい」

と思います。しかし行動経済学的には、

「主体的に動くことによって、その人は何を失うのか?」

と考えてみます。例えば、

  • 仕事が増える
  • 責任が増える
  • 失敗する可能性がある
  • 周囲から批判される
  • 今までのやり方を変えなければならない
  • 管理者から期待される

など。すると、

「主体性がない」

のではなく、

「主体的に行動することの心理的・業務的コストが高い」

のかもしれません。ここまで考えると、対策が変わります。


5.ここで「ナッジ」が登場します

行動経済学と看護管理を結びつけるなら、**ナッジ(Nudge)**はぜひ覚えておくといいです。ナッジは簡単に言えば、

「人に強制や命令をするのではなく、自然に望ましい行動を選びやすくする」

という発想です。例えば、

転倒予防

「転倒予防を徹底してください」ではなく、

ベッドサイドに「この患者さんの離床リスク」を一目で確認できる表示をする。


手指衛生

「手指衛生を徹底してください」ではなく、

手指消毒剤を「必ず通る場所」に配置する。


退院支援

「早期から退院支援してください」ではなく、

入院時アセスメントに「退院支援の必要性」を組み込む。


身体拘束

「拘束を減らしてください」ではなく、

「拘束を開始する前に代替策を3つ確認する」という仕組みにする。

これらは、「人を変える」より「環境を変える」という考え方です。

これは看護管理と非常に相性がいいです。


6.ここで、レポートの型と完全につながります

先ほどの、

現状 → 理想 → ギャップ → 原因 → 本質的課題 → 対策 → 評価

に行動経済学を入れてみます。例えば、

現状

看護師は身体拘束最小化の必要性を理解しているが、拘束解除が進まない。

理想

患者の安全を確保しながら、身体拘束を可能な限り減らす。

ギャップ

知識・認識と実際の行動に差がある。

原因

「解除して事故が起こったら」という損失回避が働いている可能性。

本質的課題

看護師個人の意識ではなく、拘束を解除しても安全に対応できる仕組みが十分に整っていない。

対策

代替策を選択するフローを整備し、解除後の観察方法を標準化する。

評価

身体拘束率、解除試行率、代替策実施率などを評価する。


これ、かなり看護管理者らしいレポートになります。


7.「人を変える」から「行動が起こる環境を変える」へ

私は、行動経済学を学ぶ最大のメリットはここだと思います。従来の看護管理では、

「スタッフの意識を高める」

という対策になりがちです。でも行動経済学的には、

「人が望ましい行動を取りやすい環境をどう設計するか?」

と考えます。これは管理者の仕事そのものです。

例えば、意識を高めるではなく、忘れていても実行できる仕組みを作る。

頑張ってもらうではなく、頑張らなくても自然に望ましい行動になる仕組みにする。

この発想です。


8.「朝10分+夜5分」にも行動経済学を使えます

「毎日勉強しよう」では、人間は続きません。そこで、

机の上にノートを置いておく。

朝10分

「今日の問い」を1つだけ書く。

ノートを開いたら、

「今日の発見は?」

と1行だけ書く。つまり、

意思の力に頼らず、行動しやすい環境を作る。これ自体が、行動経済学的な発想です。


9.そして、レポートを書くことにも応用できる

ここが今回の質問の核心だと思います。レポートを書くとき、

「今日は2時間頑張ってレポートを書くぞ!」

とすると、かなり重い。そこで、

「朝10分だけ課題を見る」

「今日は原因を1つ考える」

「夜5分だけメモする」

「土曜日に60分だけ文章化する」

とする。つまり、

「レポートを書く」という大きな行動を、小さな行動に分解する。

これも行動科学的な考え方と非常に相性がいいです。


10.サードレベルで使える「行動経済学の5つの視点」

まずはこの5つだけ覚えておけば十分です。

概念 人間の行動 看護管理への応用
現状維持バイアス 今まで通りを選ぶ 業務改革・タスクシフト
損失回避 得より損を強く恐れる 身体拘束解除・安全管理
現在バイアス 将来の利益より今の楽を選ぶ 教育・改善活動
ナッジ 環境によって行動が変わる 業務改善・安全対策
選択アーキテクチャ 選択肢の提示方法で行動が変わる フロー・チェックリスト

ただし、レポートでこれらを無理に全部使う必要はありません。


一番大切なこと

行動経済学を使うとき、

「行動経済学では○○という理論があります」

という説明を長々と書く必要はありません。むしろ、

「なぜ、このスタッフは正しいと分かっているのに行動しないのか?」

という問いを持つために使う。そして、

「人を変えようとするのではなく、行動が変わりやすい仕組みをどう作るか?」

と考える。これが、看護管理者として非常に強い視点になります。


そして、看護管理者には行動経済学はかなり相性がいい

  • 身体拘束最小化
  • 看護補助者とのタスクシフト
  • 中堅看護師育成
  • 転倒予防
  • 退院支援
  • 業務改善

などは、ほとんどすべて「人はなぜ望ましい行動をしないのか?」という問題に置き換えられます。だから、レポートを書くときに、

①何が起きている?

②なぜ人はそう行動する?

③その行動を生んでいる環境は?

④人を説得するのではなく、環境をどう変える?

という4つの質問を追加してみてください。これだけでも、現状分析がかなり深くなります。特に、今取り組もうとしている「レポートを楽しく書く」という観点では、行動経済学はかなり面白い武器になります。

「スタッフの意識が低い」で終わっていた問題を、「なぜその行動が合理的に見えているのか?」と考え直す。

これができるようになると、レポートを書くこと自体が、「人と組織の謎解き」に変わってきます。

さあ、頑張って!Report-Go!