”D"評価を受けない看護課題レポート PR

「転倒件数が減少しない」という課題を5つのフレームワークに当てはめてみた

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「転倒件数が減らない」という課題に、5つのフレームワークを順番に当てはめて解説します。実際にこの課題を分析する際の使い方の流れとしてご覧ください。


①5Why(真因の掘り下げ)
表面的な対策(「注意喚起を強化する」等)で終わらせず、「なぜ」を繰り返して真因に迫ります。

  • なぜ転倒件数が減らないのか?→ 転倒リスクの高い患者への対応が個々のスタッフの経験に依存している
  • なぜ経験依存なのか?→ 転倒リスクアセスメントツールが形骸化し、点数をつけるだけで対策に反映されていない
  • なぜ形骸化しているのか?→ アセスメント結果を多職種・多勤務帯で共有する仕組みがない
  • なぜ共有の仕組みがないのか?→ 申し送り・記録がアセスメント結果と連動していない
  • なぜ連動していないのか?→ 電子カルテ上でリスク情報と看護計画が別々に管理されている(=仕組み・システムの問題)

→ 真因は「個人の注意不足」ではなく「アセスメントを行動につなげる仕組みの欠如」にあることが見えてきます。ここまで掘り下げてはじめて、有効な対策(③)が立てられます。

②SWOT/クロスSWOT(内部・外部環境の整理)

  • 強み:転倒アセスメントツール自体は導入済み、インシデントレポートの蓄積がある
  • 弱み:アセスメント結果と看護計画・申し送りの連動不足(①の真因と一致)
  • 機会:医療DXによる電子カルテ連携、令和8年度診療報酬改定での医療安全評価
  • 脅威:人材不足による多忙化、経験の浅いスタッフの増加によるリスク感度のばらつき

これにより、「弱み×機会(WO)」=ICTを使ってアセスメントと看護計画を連動させる、という戦略の方向性が導かれます。

③PDCA(改善サイクルの設計)
①②で見えた対策を実行に移す枠組みです。

  • Plan:アセスメント結果を看護計画・申し送りに自動反映させる運用ルールを設計する
  • Do:対象病棟で試行運用する
  • Check:転倒件数、アセスメント実施率、対策実施率をモニタリングする
  • Act:効果があれば全病棟に展開、効果不十分なら①に戻って真因を再検討する

④Lewin(変化を定着させるプロセス)
新しい運用ルールを組織に根付かせる段階で使います。

  • 解凍:現状のやり方(アセスメントの形骸化)に問題意識を持たせる(データ提示、事例共有)
  • 変化:新しい運用ルールを実際に導入し、慣れるまで支援する
  • 再凍結:新ルールを手順書・教育プログラムに組み込み、後任者にも引き継がれる状態にする

⑤Kotter(変革が止まっている場所の診断)
展開がうまくいかない場合、8段階のどこで止まっているかを診断します。

  • 例:「危機感は共有されている(第1段階)が、推進する主要メンバー(変革推進チーム)が病棟ごとに不在で、現場任せになっている(第2段階で停滞)」
  • このように診断すると、「次にやるべきは各病棟に転倒対策リーダーを任命すること」というように、次の一手が明確になります。

全体の流れのまとめ
5Whyで真因を特定 → SWOTで打ち手の方向性を戦略として整理 → PDCAで実行・検証サイクルを回す → Lewin/Kotterで組織への定着を管理する、という順序で使うと、5つの手法が重複せず補完し合う形になります。

さあ、手を動かして。Report Go