”D"評価を受けない看護課題レポート PR

看護レポート「自部署の看護管理上の問題を明確にし、課題とその対応策を論じなさい」のレポートを書いてみた!

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自部署における中堅看護師教育制度の不十分さとその対応策

1.はじめに

近年、看護現場においては人材確保や業務の効率化、チーム医療の推進など、多様な課題に直面しており、その中で中堅看護師が果たす役割はますます重要になっている。中堅看護師は、新人指導の中心的存在であり、病棟内の業務を安定して遂行するキーパーソンでもある。しかし、私の所属する病棟では、中堅看護師の育成に関する体系的な教育制度が十分に整備されておらず、役割の曖昧さや成長機会の不足といった問題が生じている。今回、この課題を看護管理の視点から整理し、改善に向けた対応策を検討する。

2.自部署の現状と課題の明確化

私が勤務する一般病棟には、経験年数5〜10年程度の中堅看護師が複数在籍している。彼らは日常業務をそつなくこなしており、現場では一定の信頼を得ている。しかし一方で、後輩指導やリーダーシップの発揮といった「中堅層として期待される役割」に対して、自信のなさや戸惑いが見受けられる。例えば、ある中堅看護師は「業務はこなせるけれど、後輩からの質問に自信を持って答えられない」と話しており、別の看護師は「管理者から任されるばかりで、自分はどう成長していけばいいのか分からない」と訴えていた。

このような声から見えてくるのは、中堅層に対して明確な教育目標や学習機会が与えられておらず、「中堅だからできて当然」といった風潮の中で成長支援が置き去りにされているという構造的な問題である。これは看護実践の質だけでなく、人材の定着やキャリア形成の機会損失という面でも、看護管理上の重要な課題であるといえる。

3.課題の要因分析

中堅看護師への教育が不十分な背景には、いくつかの要因が考えられる。

まず、組織全体として新人教育に人材と時間が集中していることが挙げられる。その一方で中堅層には明確な育成プログラムが存在せず、経験に任せたOJTが中心となっている。

次に、看護管理者自身が中堅看護師にどのような成長や役割を期待するかを明示していないという点がある。役割の定義が不明確なまま任務だけが増えていくことで、中堅層は責任を負いながらも、成長を実感できずにいる。

さらに、キャリア支援やフィードバックの場が少ないことも要因の一つである。評価や面談の機会が少なく、自分の強みや課題を認識する場がなければ、自律的な学習やモチベーションの維持が難しい。

これらの要因は、中堅層が「自己流でやるしかない」という状況を生み、教育機会の不平等人材の埋もれを助長している。

4.対応策の検討

このような課題を解決するために、以下の対応策を提案する。

① 中堅看護師の役割定義と成長目標の明確化

まず、中堅看護師の役割を「業務遂行者」から「実践的リーダー」「後輩育成者」「看護の質を担保する存在」へと再定義する必要がある。看護実践能力、教育力、課題解決力などの観点から、段階的な成長目標を示し、職能開発ラダー(クリニカルラダー)などと連動させて可視化することで、自分の成長段階を自覚できるようにする。

② 中堅層向け研修・学びの場の設置

年数や経験に応じた中堅看護師向けの研修(例:指導法、問題解決型カンファレンス、倫理的判断力の養成など)を計画的に実施する。また、病棟内での事例検討や、先輩中堅看護師によるロールモデル発表会など、「現場での学びを言語化する場」も有効である。

③ キャリア面談と定期的なフィードバック体制の整備

看護師長や主任が、中堅層と1対1で定期的なキャリア面談を実施し、現状の振り返りと今後の成長目標を共有する。また、日々の業務の中でも「よかった点」「課題点」をこまめにフィードバックする体制を整え、自信と気づきを促す関わりが重要である。

5.おわりに

中堅看護師は、病棟内でリーダーシップと看護の質を支える重要な存在である。彼らが自信を持ち、役割を果たせるようになるためには、成長段階に応じた教育的支援と役割の明確化が不可欠である。本レポートを通じて、中堅層への育成が不十分な現状を組織全体の課題として認識し、実効性ある制度改革が必要であると再認識した。今後は、管理者として「任せる」のではなく「育てる」視点を持ち、中堅看護師一人ひとりの強みを引き出し、共に成長できる環境づくりに取り組んでいきたい。

📝 最後にアドバイス

  • 事例を1つ入れると説得力が増します(例:「○○さんは後輩指導に悩み、自信を失っていた」など)

  • 教育制度の不足=看護の質や離職率にも関係する、と視点を広げると管理的視点が強くなります。

さあ!report-Go!